「オーイ何だあの陰気な半ズボン。」

やっぱりそう思うよね…。



目立ちたがり屋


「おーい 沖〜待てよ
 アイサツの時は人の目見よーぜ。」

無駄な動きはキライ。
めんどくさい。

こいつは無駄な動きばっかりで。
見てるのもしんどい。

なのに僕にも普通に話しかけてくる。


僕みたいなのに話しかけて、めんどくないの?


何ていったっけ?こいつ。


確か…さる…。


「さーるのー。」

あーそっか。
由太郎がそう言ってたっけ。

思い出すのもめんどくさいのに、わざわざ思い出させないでよね…。



###########

めんどくさいはずなのに、楽しくて。
楽しいのに、悲しくて。
悲しいのに、熱かった試合が終わった。

何か知らないけどしらたきを手渡された。

さっきのうるさくてめんどくさい奴に。


名前、さるの、だっけ。


あれ、忘れてないや…。


そんなこと思ってたら。

こいつが言った。


「お前もさ、めんどくせーめんどくせー言ってる割には
 すごかったじゃねーか。
 粘り強いじゃん。」


嘘つきだな、って笑った。


嘘なんかついてないって。

嘘つく方がめんどいじゃない…。


「こら〜〜さっさと戻って来い!!!」


あーあ、やっぱ怒られてる。


あんまり目立つから。


僕も見ちゃうじゃない…。


めんどくさいのに。



あの目立ちたがり屋を。



                                end


沖君の天国へのモノローグ。
ばからんに似てるな…。
ふたりとも何か人生斜めに見てそうですから。(笑)


戻る