あなたの一番にはれないのでしょう




※17歳パタリロ(絶世の美少年になるらしいので)と
一度反乱しようとしてパタリロを見直したタマネギ21号です。




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「殿下、お仕事の時間…どうなさいました?」

「ああ、そろそろダイアモンドに変わる新しい金の儲かる事業を考えてもいいかなと思ってたところだ。」


「……電気自動車の開発にかなりの投資をなさったところでは…?」


「あれを取り返すために決まっているだろう?

 第一永遠に安定した事業など存在するはずもない。

 僕は貧乏するのは御免だからな。」



悪巧みをするような笑みを浮かべ外を見る国王に、タマネギは吐息を洩らす。



「まったく、外見は成長されても欲の皮は変わりませんな。」

そう言うと憮然とした表情で顔を向けた。

「お前はどのお仕置きが好みだったかな? 21号?」



「謝罪はしませんよ。

 殿下はどこまでも国民の生活を守ろうとしておられる。
 違いますか?」


「な…。」



慣れないまっすぐな賛辞に、いつも大胆不敵な王は頬を染めた。




「…国民が潤わなければ僕が自分の金をふんだくれないからな。」

「ええ、そうですね。」



(あの時からそれはよく知っていますよ。)

タマネギはふと、この王に背いた日を思い出した。


(この方は命を賭して…(実は違っていたが)私を諭し、許してくれた。


 あの時からずっと…。)



「…お仕置きは免除してやる。
 その代り僕の仕事を手伝え。わかったな21号。」



「ええ、喜んで。」




誰よりもあなたのそばにいることを望んでいます。
けして特別ではないけれど。




end





見てて気づいたこと。
実はツンデレなパタリロです。
ヘタリアのアーサーにちょっと似てるかもしれない…。



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