遅かりし感情



5


「ああ、こんにちは朝比奈さん。」

「あ、こんにちは古泉くん。」



古泉くんはどこかホッとした表情でみつるに挨拶した。
…逃げたな、古泉くん。



一体何を見たんだ?


「あ…あのう、何かあったんですか?」

怖ず怖ずと聞くみつるに、ちょっと苛々する。
まあこういうとこが面白いんだけどな。



「みつる、お茶入れて。」
「はは、はいっ!」


大急ぎで執事風ウエイター服に着替えはじめる。
その慌てぶりに少し気が晴れた。

うん、やっぱり面白い。



その時になってやっと気付いた。


「あれ…有希(ゆうき)は?」


「え…長門くんがどこかご存知じゃなかったんですか?」
古泉くんが意外そうに聞いた。



だってキョンが遅いからそればっかり気になってたし…。

って別に…その、キョンが特別とか…じゃ。



「まあその点は置いておきましょう。

 長門くんも今日まだ来られてないのは分かりましたから。」

自分の思考に続けられた古泉くんの声に、オレは驚いた。

「え?!オレ、口に出してた?!」

「はい、ばっちり。」



可笑しそうに古泉くんが笑顔を見せた。

「う〜…。」


ちょっと以上に恥ずかしいけど…

とりあえず二人を探さないと。



そう考えた時。
ドアが開いた。



「よ、遅れたな。」
「…。」


「キョン!有希!」

…なんで二人で?



古泉くんも驚いた顔をしていた。

やっぱり何か知ってたな…。
まあそれは後から聞くとして。


「遅い!」



とりあえず尋問は二人からだ!


「遅刻のわけをしっかり説明してもらうぞ!
 そこになおれ!!」


「…なんだ?」
「……。」


キョンは何のことかさっぱり分からないという顔をする。
ええい問答無用だからな!!



オレはとにかく思いついた質問から始めていた。



「キョン、用事ってなんだったんだよ?」


「あー…それは、だな…。」

キョンは椅子に腰かけながらゆっくりと話し始めた。



                                    To be Continued…




ちょっと加筆しました。
さて次からまた視点が変わりますので;;

読みづらいでしょうが申し訳ありません。


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