「ん…。」
ふと眼を開けると。
そこには。
「起きたか。」
なんで?と言いたくなる…というか言わずにいれるわけない顔。
と、言うわけで。
「なんでてめえがここにいるんだよ!!!」
わけ=訳=理由
「喚くな。うるさい。」
「これが喚かずにいられたらオレはとっくに大僧正の地位を獲得しとるわ!!」
ここで現在の状況を説明すると。
十二支高1年、猿野天国は朝になってごく普通に自分の部屋の布団で眼を覚ましたら。
目の前に普通ならいる筈のない華武高3年、屑桐無涯の姿があったというわけだ。
しかも、いるだけで非常識なのに。
ついでに屑桐氏、天国の唇をこれでもかというほどしっかりしっとりねっとり味わっていたのである。
「で…何であんた俺んちにいるわけ?」
「今朝お前の家に来たら、お前の母親が上がってついでにおこしてくれというのでな。」
「ちーがーうっ!!俺が聞きたいのはここに来た理由!!わけ!動機!!息切れ!!」
最後の一つは違うだろう。天国くん。
「求心でも飲むか?」
「負けずに古いボケ倒しありがとよ!!とりあえず心臓は丈夫だから質問に答えろ
この折り紙野郎!!」
「ここに来た訳か?」
「そう!」
どうやらようやく会話がかみ合ってきたようである。
「なんとなく。」
脱力。
「…。」
「どうした?質問には答えたが。」
「あのね、屑桐サン?
あんた何となくただの知り合いに、しかも部活じゃ敵同士っつー間柄の人物の家に朝から押しかけて
ついでにディープちゅーまでくらわすわけ?」
「ただの知り合いではないだろう。
オレにとっては最愛の人物だ。
前にそう言った筈だが?」
それは事実だった。
華武高校との練習試合が終わったあと、いきなり腕を引っ張らり連れて行かれて、一言言われた。
『オレはどうやらお前を愛してるようだ。』
『は?』
屑桐はそれだけ言うと踵を返して去っていったのだ。
「…で、告白の次に起こす行動が不法侵入&寝込み襲うってな随分なはっちゃけかたじゃねえか?」
「知らん。オレは自分のやりたいようにしてるだけだ。」
どーしろってんですかこの王様は。
痛む頭を抑えて、天国は屑桐に向かい合って無駄な抵抗…会話を続ける事にした。。
「で?」
「で、とは?」
「あんたはオレにどうして欲しい?
恋人になれ?キスしろ?セックスしろ?」
半ばヤケクソの質問である。
オレ様な相手に普通の問答は無用どころか無効だと判断したようだ。
「分からん。」
「…おい。」
あまりといえばあまりな答え。
天国は完全に脱力しそうになった。
「オレはお前に何かして欲しいわけではない。
ただ…。」
「…ただ?」
「笑った顔を見たいと思う。
…姿を見ていたいと思う…、触れたいと思う。」
「………。」
「それだけだ。」
そういった顔は、非常識な事しながらも、真剣で。
「…とりあえず、本気だけは受け取っとく・・・。」
非常識な行動の理由。
納得したわけじゃないけど。
でも、非常識を少し許してやろうかと思った。
この気持ちの変化の訳は?
こいつの非常識な行動の理由。
end
春日たまこ様に押し付けさせていただきました。屑猿です。
わけわかんねえっ!!
最初ギャグにしたらよけい混乱しました。
とりあえず、天国が屑桐氏を少し意識?したカンジ…のようです。
精進します…。(撃沈)