ぬるま湯
「うーわ、なんだそれ。」
「バーカ年上の女ってなそーゆーモンなんだよ。
甘えてるとこ見せてりゃかわいがりたくなるんだと。」
「おーおわりィ奴だなてめえ。」
「はっ、最高の褒め言葉だな。」
「やだね〜オレみたいに純情な少年には理解できない世界だわぁ。
明美こわーい。」
「瞬間芸に女装取り入れてる奴が純情かよ。」
「それはそれこれはこれだろ?」
「あのなあ。」
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「…で、あの時のお前のカノジョは元気かよ?」
「え?凪さん?」
「クッ、マジで分かりやすいなてめーは。
しゃべりてーんだろ?」
「…バレてっか。」
「そりゃな。」
「元気だよ。昨日も一緒だったし。」
にこっ。
「…幸せそ。」
「猿野さん、ここにいたんですか。」
「あ、凪さん?!
なんでここに?!」
「あー猿野のカノジョ。」
「あ…華武高校の…御柳さん。」
「…。」
「…。」
「?御柳?凪さん?」
「…アンタいい趣味だな。」
「…はい?」
「だってこいつイイ奴じゃん。」
「…はい。」
「気をつけろよ?」
「…勿論。」
「凪さん?」
「なんでもありませんよ、猿野さん。
さ、一緒に帰りましょう。」
「え?は、はい!」
「…にゃろ。」
「じゃな、御柳!またな!」
「おー。またな、裏切り者。」
「なんじゃそりゃ!!」
「じゃあ御柳さん、さよなら。」
にっこり。
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「…ふぅん…。」
「見かけどおりの女じゃない…か。
さすが猿野のカノジョ…ってか?」
くす。
「ま、今日は引き下がってやるか。」
カタン。
(オレだって猿野と遊びたいんだからな。)
end
今回は男子っぽい会話を意識してみました。
あと友達と彼女の対決、みたいなところとか。
一緒にいたい一緒にあそびたい友達。
そんな関係。
芭唐にとっては「ぬるま湯」かもしれないと思います。
居心地のいい…ね。
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