ヒトリジメ
「凪…さん…っ?」
誰も居なくなった部室。
独りになった天国に凪は後ろから無言で抱きついた。
二人は人知れず恋人同士になっていた。
「猿野さん…今日…私のこと「オレの女」って…言ってくれましたよね。
嬉しかった…。」
凪は天国の背に頬を寄せ、瞳を閉じる。
この日、アイドル養成高校・明嬢高校に偵察に行き、アクシデントが起こった。
ピッチャーの雛壇が凪にファンクラブ会員にならないかとせまったのだ。
それに対し怒ったのは天国。
「オレの(学校の野球部の)女(マネージャー)に手を出すな」と
かなり及び腰ながら活をいれたのだ。
いつも行動派だが、凪に関することだけはどうも腰が引けている天国の言葉に
凪はなによりも喜びを感じていた。
その後雛壇が何か言っていたようだが凪の五感は完全に雛壇を通り過ぎて天国に向かっていた・
そして、今に至る。
「凪さん…、あの…ここは部室…。」
「もう誰も居ないです…。
ね、いいでしょう?」
凪は背中から抱きついたまま天国の着かけの制服のなかに手をしのばせる。
「あ…。」
「ふふ…シャワー浴びてあまり拭かなかったんですね。
まだ少し濡れて…。」
そのままかすかに湿り気を残す肌を柔らかに撫で、胸の突起をかるく指先でついた。
「あ…っ、凪さん…。」
天国は肌が熱を帯び始めるのを早くも感じていた。
付き合ってから知ったことだが。
凪は見かけよりもずっと強引で。
…大胆な女性だった。
「さ、立ったままじゃ…辛いでしょう?
椅子に座りましょう。」
そう言うと凪は腰砕けの天国の肩をかるく押して、天国を長椅子に座らせ。
そのまま仰向けに押し倒した。
「猿野さん…。」
凪はうっとりとした目つきで天国の身体にまたがるような姿勢を取り、天国の制服のボタンをはずす。
天国は既に抵抗力を失っていた。
そして凪はされるがままの天国の上着のボタンをすべてはずすと、天国のしなやかな筋肉のついた胸に口付ける。
「ッ…!」
凪の柔らかな唇が天国の胸を何度も何度も啄むように触れていく。
天国はその度に大きく身体をふるわせ、赤らめた顔をかくすように顔をそらした。
「猿野さん。顔を見せて…。」
凪は天国の顎に触れ、自分のほうに向かせると深く深く口付ける。
何もかも奪いつくすように。
誰にも取られないように。
不安なのは、私の方なのだもの…。
「んん…っふ…っ。」
唇がようやく離れると、天国は軽く息をつく。
「凪さ…。」
「絶対に離れないで…。」
凪はしぼりだすように思いを吐き出した。
そして天国の手をとり自分の制服の裾に差し込んだ。
直に肌に触れさせるように。
「もっと触って…。
触らせて…っ!!
離さない…離したくない!!」
「凪、さ…ッ…あっ…!」
天国が止める間もなく、凪は天国のズボンの前を空けると下着越しに天国のモノに触る。
「や…ッ…待って…っそんな、あ、ぁ…ッう…。」
凪は気持ちの高ぶるままに触れ、天国は急な刺激に翻弄される。
そして天国の手は凪の肌に触れたまますがり付くように動く。
「猿野さん…っ、私の…ッ…。」
いつしか天国のモノは大きく屹立していた。
「だめ…だ、凪さ…ッん…。」
天国が気づいた時、凪は既に天国自身を自らの中に受け入れる体制をとっていた。
「いいの…入れて…全部、流し込んで…っ!」
凪は懇願した。
俯いて、ただそこにいる天国を全て見て、覚えておきたいと思う気持ちのままに。
「猿野さ…っあ、まくに…っっ!!」
ズッ
「ーーーーーーーーっ!」
「く…ぁ、あっ…!!」
「凪さん、大丈夫…?」
「はい。猿野さんこそ大丈夫ですか?」
着衣を整え、二人はそのまま部室で一息ついていた。
「…それで凪さん、あの、やっぱ部室でって言うのは…。」
「嫌ですか?」
「嫌…っつーか、その、誰が来るかわかんねーし…、それに…。」
「…それに?」
凪は赤くなって俯いてしまった天国の顔を覗きこみ、答えを伺う。
「いえ、良いです…。」
「ダメ、言ってください。」
「う…。」
しばらくして観念した天国は、小さく答えた。
「…っ部室にいる間に思い出しちまって…。その…。」
天国は言いかけて真っ赤になった。
凪は少し驚いて、でも満面の笑みで天国に抱きついた。
「凪さん?」
「いいですよ、ずっと覚えてて思い出してください。」
私もずっと貴方のことだけなんだから。
そう思い。
凪は天国の唇にまたキスする。
これからもずっとお互いがお互いだけのものであるように。
願いをこめて。
end
あっはっはー(汗)
やっちまいました凪猿。2作目は甘あまH。
雛壇くん登場で「凪ちゃんに手ェ出すんじゃねえ!凪ちゃんは天国のなんだから!
とムダに熱くなった結果です。
凪ちゃんがかなりイってますね。…毎度の事ながら凪さんファンの方すみません!
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