SAKEBI
「お前 誰だっけ?」
あいつは 何のためらいも無くそう言った。
十二支高校1年 猿野天国 再起不能。
そのニュースは翌日には華武にも広まっていた。
その衝撃は小さくはなかったようで。
1軍も2軍もこの話で騒がしかった。
オレはその騒ぎをどこか遠くで聞いていた。
ふと気づくと、部活を終えており。
次に気がつくと既に自分の部屋にいた。
猿野が気づいたあの後。
オレは何も聞こえずにその場を去っていた。
本気で何も聞こえなかった。
何も分からなかった。
家に帰れたのが不思議なくらいに、オレは放心していた。
何がこんなに辛かったのか。
誰?
あいつのその一言だ。
あの日。
あいつを犯した日。
オレは何度も言った。
オレを見ろ
オレを見ろ
オレを見ろ
オレを見ろ
オレを見ろ
オレを見ろ
オレを見ろ
オレを見ろ
オレを見ろ
オレを見ろ
オレを見ろ
オレを見て。
思い出した。
最後には懇願までしてあいつを求めていた。
なのにあいつは全てを消した。
消した。
初めて会ったときの試合も。
オレを全て消し去った。
最後まで 見てくれなかった。
「……ッ…。」
最後まで
「うっ…ぅ、あ…あ…ぁ…。」
最後まで。
「うわあぁああ…っ…!!」
そしてオレは生まれて初めて
泣き叫んだ。
end
えーと、意味とか求めないでクダサイねvな芭猿でした。
これは以前ぐらさまよりリクエストいただいた小説のほんの続きみたいになってます。
単に救いの無いばからんをもう一回繰り返したみたいな。
そんな感じになりましたね。(おい!)
彼が泣く所を書きたかっただけです…。(T−T;)
お目汚し失礼いたしました
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