「う・・・ぁ・・・。」
軽く触れただけで弾けてしまったカラダ。
ケン一は初めての強すぎる刺激に呆然とした。
ケムマキは獲物を追い詰めた残酷な喜びに笑みを浮かべた。
「早いな・・・。」
当然だ。それほどに強い薬なのだから。
ましてケン一には性的な経験は何もない。
敏感になるのは当たり前である。
だが・・・。
「えらく淫乱じゃねーか。結構シてるんじゃねえの?」
「ち…が…っ。あ、ぅ…。」
ケムマキは言葉でケン一を嬲り、更にケン一の滑らかな腿に触れる。
空気にも反応しかねない程敏感になったケン一の身体には十分な刺激だった。
「やだ…ぁっ…触る…な…。」
「そっちこそやだね。」
ケン一の懇願を一蹴するとケムマキは肌に触れる手を徐々にケン一の中心に向かって擦るようにのぼらせていく。
「はぁ…ぁ、あぁっ…。」
「いいのか?そんなに声出して…見つかるぜ?」
「!」
ケムマキの言葉に咄嗟に口を塞ごうとしたケン一だが、その手はケムマキによって封じられる。
勿論触れた手はそのままで。
ケムマキは容易にケン一の両手を片手で後ろに回し、行為を続けた。
「自力で我慢しろよ?」
くすくす、と微かな笑い声をたてて。
ケン一は圧倒的なケムマキの力に望みを絶たれたような思いに襲われる。
『ケン一氏!』
「……!」
(ハットリ君…!?)
突然遠くから親友の声が聞こえた。
ケン一は咄嗟に声のした方向を向いた。
「あ・・・!」
「知られてもいいのか。」
助けを呼ぼうとした。
けれど。
「こんなところで反応して、オレに触られて善がって、感じまくってセックスしてるんだぜ?お前。」
「それ…は君が・・・!!」
「感じてるのはお前自身だろう?」
「…!!!」
「そんな姿をあの生真面目なハットリに見られたら…どう思うんだろうな、あいつは?」
「そんな…。」
助けて欲しい。
でも………。
(こんなところ見られたくない!!)
ケムマキはほくそえんだ。
ケン一が罠にかかったのだ。
「せいぜい頑張れよ・・・?」
そう言うと、ケムマキは前触れもなくケン一の秘所に指を力づくで押し入れた。
「−−−−−−−−−−−!!!」
ハットリの足音が遠ざかるのを聞きながら、ケムマキはケン一を嬲っていく。
「ぅう・・・・ン・・・ぐ・・・・んん・・・・ぅ・・・っ」
卑猥な水音をならしながらケムマキはケン一の秘孔を弄り回す。
徐々に指を増やしながら、時にはかき回し、時に壁を突き上げ確実にケン一の身体を追い込んでいった。
ケン一は乱れながらも、必死で声を抑える。
(フン…ちったぁ骨が入ったようだな、こいつも。…面白ぇ。)
乱れ、耐えるケン一の姿は美しいといってもいいほど妖艶だ。
ケムマキには意外な程に。
ハットリが来たときに見せ付けてもよかった。
(だが…まだ時期じゃねえよな…。)
そう。まだ時期ではない。
まだ始まったばかりなのだ。
ケムマキはそう考えた。
自分の心の中に混ざった新しいものに気づかないで。